親から相続した実家が空き家になり、兄弟など複数人の共有名義で所有しているというケースは少なくありません。しかし、共有名義のまま空き家を放置していると、「誰が管理責任を負うのか」という問題が生じることがあります。
建物の老朽化や雑草の繁茂などにより近隣に迷惑がかかる場合もあり、トラブルに発展する可能性もあります。ここでは、共有名義の空き家における管理責任や放置するリスク、対応策について解説します。
共有名義の空き家は誰が管理するのか
共有名義とは、1つの不動産を複数人で共同所有している状態をいいます。例えば、実家を兄弟3人で相続した場合、それぞれが持分を持つ共有不動産となります。
この場合、特定の一人だけが責任を負うわけではなく、共有者全員が管理に関わる立場にあると考えられます。そのため、空き家の維持管理や固定資産税の支払いなどについては、共有者同士で協力して対応する必要があります。
しかし、実際には「誰が管理するのか決まらない」「遠方に住んでいるため対応できない」といった理由で、十分な管理が行われないケースも多く見られます。
空き家を放置すると起こり得るリスク
共有名義の空き家を長期間放置すると、さまざまなリスクが生じます。
まず、建物が老朽化することで倒壊や外壁の落下などの危険が生じる可能性があります。このような事故が発生し第三者に被害を与えた場合には、所有者が損害賠償責任を負う可能性があります。
また、庭の雑草や樹木の越境、害虫の発生などによって近隣住民とのトラブルにつながることもあります。
さらに、管理状態が悪い空き家は、自治体から指導を受ける可能性があります。状況によっては、改善を求める通知が届くこともあります。
共有名義の空き家トラブルを防ぐポイント
共有名義の空き家でトラブルを防ぐためには、共有者同士で管理方法を明確にしておくことが重要です。
例えば、次のような対応が考えられます。
- 管理を担当する人を決める
- 維持費や固定資産税の負担方法を決める
- 定期的に建物の状況を確認する
このように事前にルールを決めておくことで、トラブルを未然に防ぎやすくなります。
空き家問題を解決する方法

共有名義の空き家を長期間維持することが難しい場合には、共有状態を見直すことも一つの方法です。
例えば、次のような方法が考えられます。
不動産を売却する
実家を売却し、売却代金を共有者で分ける方法です。
持分を買い取る
一人の共有者が他の共有者の持分を買い取り、単独所有にする方法です。
賃貸として活用する
空き家を賃貸物件として活用し、維持費を賃料で補う方法もあります。
どの方法が適切かは、不動産の状況や家族関係によって異なるため、慎重に検討する必要があります。
まとめ
共有名義の実家が空き家になっている場合、管理責任は共有者全員に関わる問題となります。適切に管理されていないと、次のようなリスクが生じる可能性があります。
- 建物の老朽化による事故
- 近隣住民とのトラブル
- 自治体からの指導や通知
これらの問題を防ぐためには、共有者同士で管理方法や費用負担について話し合い、必要に応じて共有状態の解消や不動産の活用を検討することが重要です。
空き家や共有不動産の問題は、相続や不動産に関する法律が関係する複雑な問題になることがあります。適切な対応を進めるためにも、弁護士などの専門家へ相談することを検討するとよいでしょう。
