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今回は“物損事故と人身事故の違い”について解説いたします。
物損事故とは?
物損事故とは、人の生命や身体への損害はなく、車両や物品に損害が発生した交通事故のことを言います。
一般的な事例としては、電柱やガードレール、民家の塀を破損させたり、駐車中の無人の車に接触することなどが挙げられます。
なお、運転中の自動車同士の接触であっても、けががない場合は物損事故として処理される場合があります。
物損事故と人身事故の違いは?
人身事故の加害者には、刑事責任(懲役刑や罰金刑などの刑事罰)、行政責任(免許停止や免許取消など)、民事責任(被害者に対する損害賠償)という3つすべての責任が生じますが、物損事故では民事責任だけが生じることになります。
※無免許運転や飲酒運転、速度超過など違反行為があった場合は除きます。
事故被害者には加害者に対する損害賠償請求権があり、物損事故では被害車両の修理代、評価損、代車の費用、買替代金、営業車両の損壊による損失である休車損害、積荷損などを請求することができます。
物損事故でよくみられるトラブル
物損事故でよくあるトラブルには、次のようなものがあります。
・当て逃げをされたため、事故の加害者が誰がわからない
・被害者と加害者の主張がぶつかり、過失割合や賠償額の交渉でもめてしまった
・加害者が誠実な対応をしてくれない
どんなに軽い事故であっても、事故があれば速やかに警察へ通報することが大切です。
また、一旦物損事故として処理されても、ケガをしていた場合は警察に申告し、人身事故への切り替えを行うようにしましょう。
人身事故の場合は実況見分調書(事故の状況を捜査資料としてまとめたもの)が作成されますが、物損事故で処理された場合は作成されず、過失割合で揉めた際に必要となる立証資料が不足する恐れがあります。
事故後、相手方との示談交渉の際には、過失割合や賠償額で揉めるというケースが少なくありません。
賠償額の妥当な金額が知りたい方、交渉や手続きを一任したいという方は、お気軽に大阪市阿倍野区にある阿倍野なみはや法律事務所へご相談ください。